コーチングセッションを効果的に行うための7つのポイント

きちんとしたコーチングを受けたことがある人ならわかると思いますが、コーチングは単なるコミュニケーションとは違い、その人の考え方や行動に大きな変化をもたらします。

本来人は、90%以上(諸説あります)が無意識によってコントロールされていますから、「変わりたい!」といくら意識で思っても、なかなか上手くいかないのが普通です。

そこで、コーチはクライアントの意識の深い部分にアプローチして変化を邪魔している原因や、行動を止めてしまっている原因などを探り、それを改善できるようサポートしていきます。

私は「ビジネス専門」でコーチングを行っていますが、実際には子供との関係、 両親との関係、友人との関係など、近い人との間でのコミュニケーションに、よりその効果を感じています。

ですから、コーチングで起業、副業を考えている方には、まず一番最初に「近くの人」のコーチングをやってあげることを強くおすすめしています。

相手を知っている方が、コーチングによる変化(効果)を判断しやすいですからね。もちろん、相手にその意思があることが前提ですが(^^;)

そして、ある程度、「近くの人」で経験をつんだら実際に「お金」を頂いて、家族でも友人でもない人にコーチングセッションをやってあげましょう。

この時、初めてコーチングの奥深さを経験できると思います。

プロとはいえ、コーチも一人の人間ですし、そもそもコミュニケーションは双方向のものですから、それが苦手な人が相手であれば、いくらこちらがそのコツを熟知していても、噛み合わないのが普通です。

しかし、大切なのは「クライアントとのコミュニケーションのズレをあまり気にしない」ということです。

一番重要なのはクライアントの変化です。そのクライアントがコーチングによって、「目標を達成した自分」「課題を解決した自分」になることが何より重要なので、細かなコミュニケーションのズレや満足度を気にしてしまうと、必要なリーディングやフィードバックができません。

とはいえ、相手は素人ですからいきなり強烈なリーディングやフィードバックをしてしまうと、一瞬でラポールが切れてしまいます。くれぐれも注意しましょう。

しかし、クライアント側が「コーチングを受ける」という意思表示をしているのであれば、多少強引であっても必要なリーディングやフィードバックも受け取ってもらえる可能性もあるので、「クライアントのためになる」と感じれば、きちんと伝えることが大切です。

何より重要なのは「クライアントの意思」です。

とは言え、慣れないうちはコーチ側に不安があると思うので、より良いステートでセッションを行って頂くべく、今回は「効果的にセッションを行うためのポイント」をいくつかまとめてみました。

  1. 環境を整える
  2. セッションのゴールを確認する
  3. ラポールを保つ
  4. 時間を守る
  5. 課題へのアプローチを変える
  6. 決断を迫らない
  7. 変化に向けた具体的な行動に落とし込む

順に説明していきます。

1.環境を整える

セッションの効果を高めるためには、クライアントの主体性を引き出すことが何よりも重要です。その意味で、セッションを始める前に、事前アンケートなどを活用して、セッションで話したいことや課題を事前に明らかにして、臨んでもらうように促しましょう。

また、セッションをやる環境ですが、対面ならできるだけ静かでゆったりとした場所で、リラックスして自分と向き合えるような環境、オンラインなら自宅の部屋や、個室など外の雑音が入らない場所で、安定した通信環境の中、セッションができるように環境を整えてもらいましょう。

万が一、これらの環境づくりが不十分であれば、いかにセッションの内容が良くても満足度が低かったり、クライアントのストレスの原因になったりするので、その重要性を伝えた上で、環境が整わない限りはセッションをやるべきではないことをお伝えしておきましょう。

2.セッションのゴールを確認する

これは基本中の基本です。そもそもセッションの目的が明確になっていないと単なる会話になってしまいます。必ず「本日のセッションでどのような状態になったらいいな…と思いますか?」とか、「本日のセッションのゴールは何にしますか?」など、セッションの開始時に必ずお伝えしましょう。

3.ラポールを保つ

コーチング契約を結んでいるのであれば、敢えて最初にラポールを取る必要はありませんが、関係性が十分でない、または、あまり好ましくない状況であれば、まず雑談から入り、しっかりと、傾聴、共感、承認などでラポールをとりましょう。

また、セッション中は常に「ラポールが保てているか?」をしっかりと意識しましょう。ラポールが十分でないと、強めのリーディングをした時や、フィードバックをした時にラポールが切れてしまい、場合によってはクライアントが殻に閉じこもってしまう可能性もあるので、注意しましょう。

特に注意したいのは、ZOOMなどの「オンラインセッション」です。オンラインでは、クライアントの表情や呼吸、声のトーンや体の動きがつかみにくいので、状態を的確に把握するのが難しくなってきます。

大きな課題などを取り扱う場合は、クライアントもナーバスになるので特に注意が必要です。

但し、オンラインのセッションの場合は小さな声で話すと伝わりにくい場合がありますので、声の大きさはある程度保ちましょう。そして、「今、言っても大丈夫かな…?」と思ったら、必ず「今、感じたことがあるんですが、お伝えしてもいいですか?」と確認をとって伝えるようにしましょう。

4.時間を守る

通常、セッションの時間は60~90分、長い場合でも2時間だと思うので、取り扱う課題によっては時間が足りなくなる場合もあります。

だからといって、むやみに時間を延長するのはオススメしません。理由はクライアント側の依存を増長する原因になるからです。

もともと契約でセッション時間を決めているのに、毎回、時間を特別な理由もなくオーバーすることが続けばクライアント側は「それでいいんだ…」と思いますし、場合によっては、ただ話を聞いて欲しいだけの理由で延々と喋ってしまうようなことにもなりかねません。

そんな時はキッパリと「〇〇さん、もうお時間になってしまいました。この状況を打破するには少しお時間が必要だと思うので一度、ご自身でじっくり向き合ってみてください。」などと、区切りを入れることが大切です。

5.課題へのアプローチを変える

内的な変化を目指すには、意識の深いところにある課題を解決しなければなりません。しかし、課題によってはその存在すら明らかにならない場合もあります。

もちろん可能な限り、ありとあらゆる質問やスキルを駆使してその課題を明確にしていく必要がありますが、それでも難しい場合は、全く別の課題を取り扱ってみましょう。

一見、頑丈そうにみえる建物も、目立たない核となる柱の一つを崩せば倒壊するように、全く思ってもみなかったビリーフが外れることによって、取り扱おうとしている課題が解決してしまうこともあります。

6.決断を迫らない

コーチングを行う場合によくあるケースですが、クライアント側の心の準備が十分にできていないうちに、目標設定を強くリードしてしまうと、その恐怖や不安から、クライアント側が不安定になってしまうことがあります。

人の心は生ものですので、前回、目標設定をしてその達成を決断していたとしても、次の回では、その決断が揺らいでいることもよくあります。

そんな時は、焦らず、クライアントのペースで再度、しっかりと決断できるようラポールを取りつつ、リードしてあげてください。

目標を設定し、それを乗り越えるというチャレンジのプロセスには恐怖や不安が伴います。ごくまれに、「チャレンジのハードルが高ければ高いほど、燃える!」みたいな強者もいますが、このタイプは稀です。世の中のほとんどの人は自分が本気で設定した目標に何らかの不安や恐怖を感じるものです。

その心理状態をしっかりと理解したうえで、確実に前進できるよう、しっかりとリードしてあげてください。

7.変化に向けた具体的な行動に落とし込む

課題解決のプロセスは時間がかかる場合がほとんどですので、一回のセッションで結果がでないことも普通です。

しかし、行動を止めてしまうと「恒常性」の働きによって、また変化する前の状態にもどってしまいますから、どんな小さなことでも構いませんからセッションの最後には必ず「行動目標」を設定しましょう。

また、行動目標を設定する際はクライアントの状態が良ければこちらから「宿題」を出しても構いませんが、あまり状態がよくなければ、クライアント自らの意思で決めてもらうということをくれぐれも忘れずに。

以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ビジネスコーチ 森山洋光

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ABOUTこの記事をかいた人

「自分商品型」専門のビジネスコーチ。全米NLP協会公認トレーナー。39歳の時、コーチングでゼロから起業し、70日で578万円の収益をあげる。経営者、士業、起業家、副業で稼ぎたいサラリーマンや主婦を対象にコーチング・コンサルティングを通じてビジネス作り出し、成長させる方法、自己変革を起こす方法、人へ影響力を発揮し動機づける方法を独自に体系化した方法でわかり易く伝えている。